お帰りなさい、Naturally 7! ―Naturally 7ライブレポート 2019/1/18―

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久々の公演

実に5年ぶりとなるNaturally 7の公演。
この間にメンバー3人が入れ替わり、うち一人は創設メンバーであり声で楽器を表現するVocal Playを発明したガーフィールド

寂しさはもちろんありつつも、以前に経験したメンバー交代で恐れることは何もないとわかっていたので、普通に楽しみにしていた。

なんと「Run Away」のドゥワイト独唱で始まる。

Naturally 7のライブには10年くらい通っているけど、ここまでシンプルな始まり方は初めて
もう彼らはVocal Playを前面に押し出す必要もなく、それも含めたヴォーカル・グループなんだなぁ。

といっても相変わらず楽器も素晴らしく、特に新メンバー・リッキーは前々任者で“ギター”の名手だったジャマールに勝るとも劣らない素晴らしい“ギター”を披露していた。

歌声も魅力的だったし、明るいお人柄みたいですっかりファンに。

リッキーと同時期に加入したベースのケルズは、動画で見ていた通り、落ち着いた優しそうな紳士。
今回の来日でお好み焼きが大変気に入ったようで、大阪で食べてきたのかな。

偉大なるガーフィールドの後任となったショーンは、とりあえず一通り歌えますよという感じ。
改めて、ガーフィールドはヴォーカリストとしてもパフォーマーとしても素晴らしかったことを認識しつつ、次回見たときにどれだけショーンが変わっているのか楽しみ。

創設メンバーは皆40代だけど、ショーンは下手したら20代かも?
それくらい、若い印象を受けた。

演奏された曲たち

過去最大に間を空けての公演となったせいか、選曲が「Wall of Sound」「Jericho」「Keep The Customer Satisfied」「While My Guitar Gently Weeps」「Englishman In New York」とどれもNaturally 7を代表する曲で、まあ豪華

「Wall of Sound」でロッドが一人ずつ音を止めるのは、もはや名人芸的な貫禄があるな笑。

余談だけど「Keep The Customer Satisfied」はロジャーの大好きなサイモン&ガーファンクルの同名曲を下敷きにしてることを、今初めて知りました!

そんな、初めて見る人用の選曲とは裏腹に、MCでは新メンバー紹介が多かったのが印象的。
彼らにとって日本は、それだけお馴染みの場所ってことなんだろうな。
嬉しい。

そういえば、ウォーレンTのドラムソロから始まってリッキーがメインを取った曲。


聞き覚えあるなんだっけなんだっけ、、と思ってサビでわかりました。
ナールズ・バークレイの「Crazy

マイケルとかのクラシックならいざ知らず、何故このタイミングでこの曲を!?と思ったけど、こういう遊び心もまたNaturally 7の魅力
びっくりしたー。

この曲でリッキーが歌うサビにショーンが高音を合わせ、さらにロッドがもっと高い音を合わせたのはめちゃくちゃシビれました、、
もう一回聞きたいっ!

ずっと本編を締めくくってきた「Feel It」を序盤で披露していたので、最後は何をやるんだろう?と思っていたら「Fix You」。
うーん、美しい曲だけど最後がこれだとちょっと寂しい気も。

ま、アンコールでまた最高に盛り上げるから全く問題ないんだけど笑。

心震えた「Going Home」

日本に来ていなかった5年間でいろんな曲が出来たから何をやろうか迷うけど、この曲を演奏しようと思う、というロジャーのMCで始まったのは「Going Home」。

これがもう最高でした。。

チェコの音楽家アントニン・ドヴォルザークが1893年に作曲し、彼の弟子であるウィリアム・フィッシャーが歌詞を付けたこの曲。

ドヴォルザークが当時<新世界>だったアメリカに渡米したときに作ったので、新たな世界への期待と未知なる地での多くの不安があったからこその歌詞になっている。

Naturally 7が歌うのを聴いて、深いところから湧き出たような涙が溢れてきた。
ライブであれだけ泣いたのは初めてかもしれない。

辛いときにこの曲を聞いて救われたことはあったけど、あの時の涙はそれとも違う、もっと根源的な魂の解放のようなものだった気がする。

曲が終わってもまだ余韻が全身に残っているのに、ステージではすぐに次の曲が始まっていて、ああこの切り替えの早さがNaturally 7だなぁと、涙を拭きながら懐かしくなった笑。

帰りながら音源で聞いたけど、もうあの感覚はわからなくなってた。
あれはまさにライブでこそ感じられるもの
音源でその感覚を呼び起こそうとしても、霧を掴む感じだったな。
またライブで聴けますように。

末尾に私訳付きで載せたので、良ければご覧ください。

幸せを作り出すNaturally 7

終演後にお互い盛り上がった初対面の女性と握手したり、あらゆる面で幸せが溢れる空間、それがNaturally 7のライブ。

そんなグループが存在する奇跡。
出逢えた幸運。

Naturally 7のライブ後は、世界の全てに感謝したくなる。
とりわけ、ここ最近の来日を実現させてくれているビルボードさん、本当にありがとうございます!

あの時間の尊さは、言葉でうまく言い表せないほど。

次回は出来ればここまで間が空かずに笑、また会えるといいな。

「Going Home」
Going home, going home
I’m just going home
Quiet light, some still day
I’m just going home
It’s not far, yes close by
Through an open door
Work all done, care laid by
Going to fear no more
Mother’s there expecting me
Father’s waiting, too
Lots of folk gathered there
All the friends I knew

Nothing’s lost, all’s gain
No more fret nor pain
No more stumbling on the way
No more longing for the day
Going to roam no more
Morning star lights the way
Restless dream all done
Shadows gone, break of day
Real life yes begun
There’s no break, there’s no end
Just a living on
Wide awake with a smile
Going on and on

Going home, going home
I’m just going home
It’s not far, yes close by
Through an open door
Through an open door
I’m just going home
I’m going home

さあ帰ろう あの家へ
陽はまだ 柔らく光ろうとも
家路へと
そう遠くない あとわずか
あのドアまで
仕事は終わった
心配事は置いておいて
両親の待つ あの家へ
家族が揃う あの場所へ
心許せる 友たちよ

満ち足りている この心
もう ざわつかせるものはない
もう つまずくこともない
もう 指折り数えなくていい
もう あてどなく歩かなくていい
明けの明星が 道を照らす
終わりなき夢も 息をひそめる
暗闇に日が差し 夜が明け
人間の営みが まさに始まる
何も変わらない
平凡な日常
微笑みながら目覚める
そんな日々が続く

ああ家だ 愛しの我が家
そう遠くない もうあと少し
迎え入れてくれるあのドアまで
ただ真っ直ぐに 我が家へ

(私訳)

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