スター誕生!@ichimiya☆ ―stillichimiyaライブレポート 2014/10/5―

スポンサーリンク

これは2014年10月に公開した記事です

衝撃的な出会いだったな^ ^

田我流は知ってました

HipHop界隈で少し前から、ブルーハーブのBOSSや般若といったシーンの重要人物に注目されていたラッパーの田我流

その彼が地元・山梨県一宮町(現笛吹市)の仲間と組んだグループ・stillichimiya(スティルイチミヤ)が、結成10周年を記念して、全国流通盤としては2枚目となるアルバム『死んだらどうなる』を2014年7月にリリースした。

発売直後から各所で絶賛されているのは見ていた。

田我流をまともに聞いたことのなかった私も、stillichimiyaのメンバー、MMMとMr.麿の二人からなる映像ユニット・スタジオ石が作った「Hell Train」「ズンドコ節」2曲のMVの面白さと凝り具合に強い興味を持ち、このアルバムのツアー「生でどう。」のファイナル@渋谷WWWに足を運んだ。

まーこれが。凄かった。いや、凄かったしかっこ良かったし楽しかった。

完成されたエンターテイメント・ショウ

地元仲間で構成されているグループなので悪い意味での内輪感が出ても良さそうなのに、そんなものは微塵も感じさせない、タイトで考え抜かれた仕掛け満載の、エンターテイメントに徹した素晴らしい完成度のステージだった。

アルバムで聞いているときはかっこ良さと男子中学生ノリに半笑いと両方あった、ツアータイトルにもなっている「生でどう?」。

まさに“生”での、迫力溢れるかっこ良さといったら!!
30過ぎたおっさんが5人集まって真剣に下らないことをやると、こんなにもの凄いことになるのかっ!とブッ飛ばされながら体感した瞬間だった。

いやまぁまったくの同い年なんですが(笑)。

自他共に認めるスター

stillichimiyaは前述の通り、田我流の知名度がズバ抜けているので、てっきりステージも田我流とその仲間たちみたいな感じになるのかと思いきや、5人が5人ともキャラ立ちしていて、それぞれに魅力的だった。

中でも特に目立っていたのが、Mr.麿

演劇をやっていたのかな?と思うほどの巧みな表情の使い分けと高い演技力で進行の多くを担っており、ちょっと麿一人に頼りすぎじゃないかと心配になるほど(笑)。

既に“スター”の呼び名もあるみたいだけど、それも納得の存在感だった^^

そんなスターの魅力を存分に味わえたのが「シャドウダンス」。

古い歌謡曲を連想させる曲調が、Mr.麿中心のポップスユニット・EXPOにも通じる、メロウなこの曲。

あまりにもしっかりした歌唱の歌が入るので、そこはサンプリングだと思い込んでいたものだから、ライブで麿が歌いだしたときは「これってメンバーが歌ってたの!?」と心底驚いた。

この曲は他にも、低くダンディーな声で“東京”を表現するMMM、J-POPで使われるラップのようなアオリを聞かせるYoung-G、笑いを付け足すBig Ben、ラップならではの描写力を見せつける田我流、そして曲の中心として歌うMr.麿と、各人がそれぞれ違う役割を果たしながら、グループ内だけで疑似歌謡曲とでも呼ぶべきこの曲の世界観を見事に構築していて、彼らの器用さやプロデュース力の凄さがわかる一曲だと思う。

この曲の見せ方もかっこ良かった~^^

さらにスターは、アンコールでEXPOの「サーキットシティ」も披露。

動きもキマッていて、このまま“かっこ良さ”でまとまりそうなところを、「キザなことばっかり言ってんじゃねぇ!」とBig Benがいい勢いの飛び蹴りを喰わせていて、ここまであってstillichimiyaの魅力だな~と実感した^^

彼は序盤でも、「最近スターだとチヤホヤされてるけど、仲間にまでスター気取りするんじゃない!」と突っ込んでたし^^また麿もやってそうだもんな~(笑)。

予想を大いに上回る満足度

全体を通してとっても楽しく、また驚くばかりのステージだった。

HipHopのライブに行くと、鍛え不足なのか何なのか、音が破裂しちゃっててそもそも何言ってるかわかんないよーということも案外珍しくなかったりするけど、山梨県一宮町という、どこそこ?という場所在住の彼らの、発声はおろかライブ全体も素晴らしいクオリティだったのが、凄いを通り越して不思議ですらある。

メンバー全員が音楽一本で食べているわけでもないようだけど、ライブのあの完成度とそれを支えるプロ意識の高さは、一体どこからきているのでしょうか。

つい最近、札幌のHipHopシーンを牽引していたクルー・MJP(MIC JACK PRODUCTION)が事実上の解散となってしまったけど、地方で音楽を続けるということはそれ自体が難しい部分もある。
いやMeteorの例にもあるように、音楽を続けるということがそもそもそうなのかもしれない。

ましてstillichimiyaは、神に愛された才能を持つ、勢いに乗った二十歳そこそこの若者、というわけでもないのに。

ひたすら楽しい彼らのライブだけど、それを支えているものについてこうやってあれこれ考えるのもまた面白く、それは今回のアルバム『死んだらどうなる』にも通じる楽しみ方かもしれない。

箱は超満員でした

この日は台風が接近していて本当にひどい天気だったので、チケット完売とはいえ当日来ない人も出てきそうだなーなんて思っていたのに、それどころかわずかにあった当日券も完売し、会場はパンパン。

皆さん、どうしてそこまでstillichimiyaのライブがヤバいと事前に知っていたのでしょうか?と疑問に思うほどの大盛況ぶりだった^^

アルバム『死んだらどうなる』発表時点で既に注目を集めていた彼らだが、今回のツアーでさらにその実力を全国で証明して回ったことになる。

おそらく彼らの人気は爆発しただろう

もちろんその魅力にヤられた一人である私は、来年の夏に彼らの地元である日本一の桃の里・山梨県一宮町を訪れて桃や温泉を楽しみながら、stillichimiyaを育み続けているかの地で彼らのことに思いを馳せることを、今からとても楽しみにしている^^

あっともちろんその前に、スタジオ石が製作する今回のライブDVDもありますね!楽しみ楽しみ楽しみ~!!

『死んだらどうなる』インタビュー
Amebreak

スタジオ石インタビュー
RollingStone

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA